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第15回です。なんだか不穏なタイトルになってしまいましたが、中身は至って普通です。精神科医であれば、必ずよく遭遇する、患者様の言うことを信用しない場合について書いていこうと思います。
これがクリニックでは一番遭遇する例です。認知症の方、特にアルツハイマー型認知症の方は、5分前のことすら覚えていないぐらい物忘れが進んでいるのに「いえ、ちょっと、忘れっぽくはあるんですがね、年のせいですよ。なにも生活には困っていません」とおっしゃることがあります。年を聞いても、「いやあ、もう年寄りですからねえ。」とはぐらかしたり、今日の日付を聞いても、「ええ、最近段々寒くなってきましたよね」とはぐらかしたりすることがあります。また、付き添っている家族の方を向いて、正解を聞こうとしようとしたりします。このような行動を「取り繕い」と言います。よく見られる行動です。患者が「困っていない」「日常生活も問題なく送れてます」と話しているときに、後ろから、付き添いの家族が、渋い顔をして、首を横に振ったり手を振ったりと、医師にジェスチャーで伝えてくることもよくあります。なので、医師としては、「本人が困ってないとおっしゃるんだから、いいじゃないですか。問題なくてよかったですね。今日はお帰り下さい」とはなりません。認知症の診断を下し、家族にサービス導入を勧めたり、認知症の薬を処方したりすることになります。
躁状態と言って、うつ状態の逆、つまり、ハイテンションになることがあります。患者様本人の普段の性格から見て、あきらかにおしゃべりすぎたり、自分が偉くなったような気がしたり、お金を使いすぎたり、極端に活動的になって不眠で行動していたり、といった場合に躁状態を疑うことが多いです。そのような時、本人は「テンション?!高くないっすよ!これが本来の自分なんです!なんで私を病気扱いするんですか?このやぶ医者!だいたい先生は何大学を出ているんですか?!(以下略)」などと言い放ち、テンションが高い自分の状態に自分で気づけない場合がよくあります。まあ、ここまで躁状態が強いときはだいたい入院適応になってしまいます。このようなときは、周りの人から普段の本人の様子を聞き出し、診断を下すことになります。上記のように、医師に食ってかかる人もいて、ここまで分かりやすければ、診断に苦労は全くないんですが、軽度な躁状態の場合、実際にはなかなか難しい判断です。むしろ、重度の躁状態で、精神科病院に入院を要する場合、内心、精神病院で働く中堅からベテランの精神科医は「分かりやすい症例でよかった。そういえば若手の○○先生、精神保健指定医(注:参照)の双極性障害の症例レポートに困っていたな、一緒に入院中の主治医をしてあげようかな」と考えていることすらあります。
注:精神保健指定医:簡単に言うと、精神科の患者を精神保健福祉法に基づき、強制入院をさせる権限などを持つ精神科医です。私も持ってます。精神科専門医とは別物です。医師になり初期研修を2年して、その後、精神科の後期研修に進み、さらに3年してから、取得することができます。その際に、複数の精神疾患の症例レポートの提出が義務付けられており、かなりレポートの審査が細かく厳しいと言われています。私が若手の頃に聞いた噂によると、誤字脱字が複数あったら、それだけで他の記載内容が問題なくても不合格になるんだとか。若手の精神科医は、「レポートを書きやすい、つまり、症状の分かりやすい、典型的な症例の主治医になりたい」と思うものです。私も若手の時はそうでした。もちろん、精神科医としての自分の臨床経験にもなりますしね。5年に一度、指定医更新のために丸1日講習会に出席する必要があります。
今回は以上になります。本当は、入院を要する統合失調症の患者のことも書きたかったのですが、クリニックを開業してから、そういうシチュエーションに接することがめっきり減ってしまいましたので、また、機会があれば書いてみたいと思います。
今回は詐病についてです。詐病という言葉を聞いたことがあるでしょうか?簡単に言うと、「何らかの利益目的で、わざと嘘の症状を訴えること」です。例えば、交通事故後、腰痛を発症し、本当はとっくに治っているのに、痛みを訴え続けて、会社を休んだり、保険金をもらったり、といったことを指します。要は、悪意のある嘘つきですね。しかし、精神科は不思議なもので、この詐病と似て非なる病気がたくさん知られています。それをいくつか紹介していきましょう。
体のある症状、例えば、頭痛、腹痛、動悸、などを訴え、それが内科、外科、耳鼻科などに行って、検査しても何も異常が見つからず、その結果、不安でたまらなくなる場合、このような病名になります。昔の呼び名だと、身体表現性障害とか、痛みを強く訴える場合には疼痛性障害と呼ばれていました。不安からきている症状ですので、抗不安薬や抗うつ薬を処方することが多いです。または、不安やストレスの原因がはっきりしているなら、そこから離れるように助言する場合もあります。ただ、本当に診断困難な珍しい内科や外科の疾患である可能性は否定できないので、まずはちゃんと検査を受けるべきです。精神科に受診するのは、体の病気が否定されたうえで、というのが条件になります。また、患者本人は苦しんでおり、患者様の主観的には本当に症状があり、嘘をつく意図がない、という点が重要です。
歩けない、手が動かない、皮膚がしびれる、しゃべれない、痙攣する、などの症状が見られ、それが医学的に説明のつかない症状であるときにつく病名です。脳外科や内科で、「こんな症状は普通は出ないはず」と思われてしまう状態です。ただ、当の本人は、病気により仕事や面倒な人づきあいなどのストレスが免除され、無意識のうちに症状を受け入れており、あまり症状に対して、関心がないときもあります。これを疾病利得と言います。症状があるほうが心理的に得をしている状態ですね。繰り返しますが、わざとやっているわけではありません。治療としては、ストレスの原因があるような場合は、そこから離れるなどのアドバイスをすることもあります。私はてんかん専門医なので、この病気の一部である心因性非てんかん性発作をたくさん経験します。本当のてんかんでないのに、痙攣してしまうんですね。その場合には、周りの人に「本人が痙攣しても毎回騒がないように。また、痙攣してるや、ぐらいの気持ちでどっしり構えて、しばらく安全な場所でほっておくように」と助言することが多いです。周りが「大丈夫?!」と騒ぐほど、本人が無意識のうちに症状を出してしまうからです。ただ、難しいことに、本物のてんかん患者が、心因性非てんかん性発作を合併していることもあり、こうなると、精神科専門医とてんかん専門医の両方を持っている私でも、どれが真の発作かどれが心因性の発作かを即座にはっきりと見分けることは難しいです。診察を重ねて、経過観察していくと、何となく分かってくることも多いのですが・・・。
これはわざと嘘をつき、周りの関心を引こうとする病気です。詐病とどこが違うのかというと、詐病が金銭や休暇を得たいという動機なのに対して、作為症はまわりの関心を引きたいという動機である点です。昔の呼び方で、ミュンヒハウゼン症候群です。私を含めて中年以降の人は、どこかで聞いたことがあるのではないでしょうか?私は小さいころ、テレビ番組(たしか、世界まるみえ!テレビ特捜部、だったかな)で、代理ミュンヒハウゼン症候群をみて、びっくりした覚えがあります。ミュンヒハウゼン症候群は、本人がお腹が痛い、けがをした、と言うのですが、代理ミュンヒハウゼン症候群の方は、他人、多くの場合は、親が子供に病気を作り出し、その世話をすることで、「熱心な親だ!」と注目されたい場合を言います。子供の点滴に異物を混入させたり、わざと骨折させたりする症例があるようです。
色々書きましたが、実際には、詐病や作為症、つまり、「嘘と分かっててやっている」症例は私の経験上はかなり少ないです。精神科に来られる方は、不安や無意識から症状が出る、身体症状症や変換症のほうが圧倒的に多いです。もちろん、基本的には私は患者様の言うことを信用して治療していくことになりますので、ご安心ください。次回は、例外的に信用しない場合を書いてみようと思います。
第13回です。今回は、うつ病の診断について説明していきます。アメリカの精神科の学会が作ったDSM5という診断基準があり、様々な精神疾患の診断基準について記載されています。正式には、精神疾患の診断・統計マニュアル(Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders)の頭文字でDSMで5というのは第5版です。私が精神科の修業を始めたころは第4版が出たばかりの時期だったと記憶しています。5版が出たのは2013年。すでに出てから結構時間がたっていますね。また、DSMが最初に整備された、つまり、1班は1952年と歴史がそれなりにあるものになります。
DSM5によるうつ病の診断基準は以下のようになっています。
以下のうち、1と2のどちらかに当てはまり、合計5つの症状が2週間以上続く場合、うつ病と診断する。
要は、落ち込みや喜びを感じられなくなる状態が長続きすると、うつ病と診断することが多いのです。しかし、これはあくまで診断基準です。これに当てはまってもうつ病と診断しない場合も日々の診察場面ではよくあります。精神科医の主観も多少は混じるでしょう。こればかりは完全に排除できません。将来的にAIが診断をつけてくれる日も来るかもしれません。しかし、特に精神科はその場の患者様が醸し出す雰囲気、声の抑揚、服装、体臭、普段の様子を知っている家族からの情報、など、様々なことをもとに診断をくだす科です。よって、私としては、AI診断が最後まで難しい科だろうと考えています。さて、正直私自身もこのDSM5の項目を1から9まで丸暗記しているわけではありません。では、どのように診断するのでしょうか?
これは私の方法なので、医師によってばらつきがあると思われます。私もDSM5通り診察しているわけではないとはいえ、結果的に、DMS5に近い形で診断を下しています。やはり、うつ病になると、一言でいうと、元気、活力がなくなります。更に、あれだけ好きだった趣味も力が入らなくなり、例えば、ドラマ鑑賞が好きだった主婦が、「もういいや」と言って、録画した60分のドラマすら途中で見るのをやめてしまうようになります。学生やサラリーマンなら頭がボーっとし、今までなら決してしなかったであろううっかりミスが増えてきます。そして、寝つきが悪くなり、寝ても途中で目が覚めるようになります。早朝覚醒といって、4時か5時ごろには目が覚めてしまい、そこから眠れなくなる人も多いです。また、落ち込みがひどくなると死にたくなる人もいます。ただ、ここは注意が必要で、例えば、もともと虐待を受けて育ったり、家庭環境が複雑だったり、学生時代にひどいイジメを受けて、「小さい頃から何となく死にたい気持ちをもって生き続けている」という方もおられます。このような人の場合、死にたい気持ち=うつ病とは言えません。また、うつ病かと思ったら、統合失調症だった、躁うつ病だった、甲状腺機能低下症だった、など、色々な症例をこれまで経験しています。結局のところ、落ち込んだ結果、パフォーマンスやものの考え方、受け取り方が「前の自分とは全然異なっている」というのが一番の診断の肝ではないか?と考えている日々です。簡単に言うと、以前と比べて別人のようになっている状態と言ってもいいかもしれません。
今回は、うつ病の診断について簡単に説明しました。実際には診察場面での些細なことなども総合して診断をすることになるので、お困りの方は受診してくださ
第12回です。仰々しいタイトルですが、私の思っている良い精神科医とは?についてざっくばらんに書いていきたいと思います。
まず、だれにとって良い医師なのか?という問題があります。医師同士で「あの人はいい医師だよ」という場合、おおむね「腕がいい」という意味で使われることが多いです。どのような医師が優秀な精神科医なのかは後から述べましょう。病院の職員から評判のいい医師という人がいます。これは、おおむね「(看護師が呼べば)すぐに来てくれる」「相談しやすい」とといった意味が多いと思います。私も若いころ、「チーム医療」の大切さを教えられてきましたが、現実問題、まだまだ医師というのは病院の中では一番立場が上です。どうしても、他の職種は医師に遠慮しがちです。中には、「なんでこんなことぐらいで電話をかけてくるんだ!」と職員を叱ってしまう医師もまだいるにはいます。そして、患者様にとっていい医師とは何でしょうか?これはいろんなケースが想定されますが、「話を聞いてくれる」「患者の希望する薬を出してくれる」「腕がいい」など様々でしょう。私としては、患者の希望する薬を言われるがままに出すのは、プロとして良くない医者と思っているので、あまりそういうことはしません。私は、基本的によほどクリニックが混んでいるときや病気の症状によりあまり話が長いとき(幻覚や妄想により、自分がいかに被害にあっているかを延々と話す方、など)以外は、できるだけ話を聞くようにしています。そのせいか、「先生は話を聞いてくれる」と言われることがあります(逆に話を聞いてくれないと言って、当院から転院された方もいます)。裏を返すと、まだまだ「患者様の話を遮り、話を聞いてくれない」「質問しづらい雰囲気を出している」などの医師もたくさんいるということなのでしょう。ただ、一般的にそういう医師が多くの患者様を診ており、忙しければ忙しいほど、そのような態度にならざるを得ないので、なかなか一概には、それが悪いことなのかは言えません。多くの患者様を手早く診察するというのは、その医師の診断や治療の判断が速いこと(別な言い方をすると、診断と治療の勘所をつかんでいる)も意味し、ある程度の能力以上の医師のでないとできないことだからです。
さて、では、優秀な精神科医とはなんでしょうか?ここでは外来診療に絞って話をします。まず、診断が正しいことでしょう。精神科は他の科よりも画像や採血ではっきりと診断がつくことが少ない科です。よって、医師によって診断が変わることがあり得ます。実際に、私もよくわからないときは、正直に「診断はまだよくわからない。あえて言うと、現段階では○○だと思う。でも、何度か通院していくうちに違う診断をつけなおす場合もある」と伝えるようにしています。後は、薬の使い方がうまい医師です。ただ、この病気ならこの薬というように、大体は決まっているので、やはりまずは正しい診断が重要ではないかと考えます。そして、最後に、これが一番重要なのですが、「患者様によってちゃんと個別の生活指導が臨機応変にできる」医師だと思います。「この人には厳しく言わないとだめだ」とか
「この人には厳しく言ったってだめだ。優しく粘り強く指導していこう」をうまく使い分けられることが重要です。要は薬と指導のバランスですね。例えば、重度のうつで休職していて、今はとにかく休んで薬を飲むしかない状態の患者に「早く復職できるように頑張って外出しろ!」と指導してもできないものはできないし、かえってうつが悪化します。他にも、知的障害のある方で、通っている作業所で、衝動的に同僚につかみかかってしまう、という症状がある方に、「そんなことしちゃダメでしょ!」と説教したって完全にはご理解いただけないこともあります。そういう時には興奮を抑える薬を使ったり、なにか作業所で本人にとって嫌なことやプレッシャーになることがないのか?などを探っていくことが重要です。実際、「実は先月から作業所での作業内容が変わって、慣れなくてそれでイライラして、攻撃的になっていた」という方もいました。そこで、「作業所の職員に前の作業内容に戻すように頼んでみては?」と助言し、実際にその通りにしてくれて、興奮が落ち着いたという人も過去にいました。要は、「患者様一人一人の取り巻く個別の環境を把握したうえで、問題を探り、それに向けて、実現可能な範囲で具体的な助言ができること」が良い精神科医の条件かな、と考えています。
今回は以上になります。もちろん、埼玉県に私より優秀な精神科医はきっとたくさんいると思います。私も少しでも患者様の利益になるべく、日々努力を続けています。
第11回です。今回は、主にうつ病や適応障害になった場合に、休職すべきなのかどうかを書いていきたいと思います。結論から言うと、はっきりしたルールはないです。ただ、患者様の個人的な考え方や会社のルールなどいろんな要素を加味して、個別に判断することになります。よくあるケースを何個か例として挙げてみましょう。
精神科医により、これもばらつきはあります。私の場合は、「職場に行こうとしたら涙が出てきて、朝から布団から起き上がれなかった」「職場に行こうとして着替えたのに、玄関で足がすくんで動けなくなった、または職場の近くまで行ったが、怖くなり引き返して自宅に帰ってしまった」「職場に行ってはいるが、気分が落ち込み、集中力が持たず、以前ならしなかったうっかりミスが増えて、仕事にならなくなってきた」「同僚や上司に顔色が悪いと言われた。精神科に行けと言われた」などの場合に、休職の診断書を書くことが多いです。特に、中年で妻子があり一家の稼ぎ頭である男性が、仕事に行けないというのは、一大事と言っていいでしょう。女性の場合、やはり家や職場で自然と涙が出ると話すことが多く、これもある意味異常事態と言っていいでしょう。私も初期研修医の時に、慣れない救急の患者対応で睡眠不足の日が続き、心身ともにかなり疲れ果てた時期がありましたが、それでも泣くことはしなかったので。。。そして、ここに自殺したい気持ちなどもあるようでしたら、精神科への入院も勧めます。一般的にいって、長年真面目に勤めていた会社で、不適応になった場合、例外的な場合を除いて、ほとんど休職を勧めることが多いです。
その1のケースほど、まだ重症ではないが、休職を選択するケースです。もちろん、私としても患者様の言われるがままに休職の診断書を出すわけにはいきません。ただ、「仕事には行けているが明らかにパフォーマンスが下がってきている」「疲れが取れなくなってきていて、辛い。以前は一晩寝たり、土日を挟めば頑張れたのに・・・」「食欲がない。眠れなくなってきている」という場合、早めに休職して本来の自分まで回復することはいい選択かもしれません。ただ、軽症すぎるのに休職してしまうと、会社によっては反応が悪く、「え?休職?元気そうに見えたけど」と思われると、今後、本人が復職したり、復職後に働く時に、色々とやりづらくなってしまう可能性があります。そこも含めて検討していく必要があるでしょう。安易に休職をしすぎるのも問題ということです。とはいえ、会社の人たちというのも一般的には精神科のことには詳しくなく、「一見そこまでうつが重症そうに見えないけど実は重症」ということを見抜けるわけがないので、調子が悪いときはちゃんと休んだ方がいいです。いずれにしろ、個人を取り巻く環境など皆さん違いますので、診察の中で決めていくしかやりようがありません。
その3は、私のクリニックではまれに見られます。休職したいと患者様が言っても、私が認めない場合です。それは症状が軽症すぎる場合です。「何となくうつっぽいと思うから休みたい」「会社の上司に怒られた。パワハラだと思うから休みたい」となどの場合です。特に、若くて新卒で入社して間もない人に多いです。認めないと言っても、未来永劫認めないわけではなく、「もう少し頑張ってみたら?」と促す程度です。それでも調子が悪ければ休職もやむを得ません。私も精神科医なので、基本的には患者様の味方なのですが、「さすがにそれぐらいで休職したら今後職場にいづらくなるよ」程度のことでは休職はさせられません。ごく稀ですが、初診予約の段階で、「休職の診断書を書いてほしい。診断書を出すと約束してくれないなら受診したくない。」とおっしゃる方もいます。もちろん、「診断書が出るかどうかは、診察してみてから医師の判断次第」と事務の方には伝えてもらうようにしているのですが、そうすると、「じゃあ、いいです」と言って、電話を切られる方もいます。「休職の診断書を書いてほしい」のは全く悪いことではないのですが、それを条件にしてしまうと、診察が成り立たなくなりますので、私としても困ってしまいます。
今回は、以上のようになります。私のスタンスとしては、患者様を調子が悪いからこそメンタルクリニックを受診している、と理解しているので、基本的には診断書を出すことが多いです。もちろん、「それはいくらなんでもやりすぎ」という場合や、通院があまりに不規則でこちらの指示に従わない場合には希望に添えないことが多いです。
第10回 障害年金や手帳について
第10回です。今回は障害年金や手帳について私なりの考えや当院での扱い方を書いていきます。細かい制度については、最寄りの市役所などの公共機関にお尋ねください。まずは手帳から。
正式には精神障害者保健福祉手帳と言います。もちろん、当院で手帳というと身体ではなく、精神の手帳です。初診日から半年たっていることが条件の一つです。詳しくは書きませんが、NHKや鉄道、バス、タクシーなどの料金、携帯電話料金の割引などが受けられます。ただ、私が考える最大のメリットは、就労面です。簡単に言うと、「障害者枠」で就活することが出来ます。うつ病が長引いて通常の労働に耐えられない人、発達障害や統合失調症があり、周りとうまくコミュニケーションを取ることが苦手な人、などにお勧めできます。私も制度を完全に把握しているわけではありませんが、ざっくりというと、障害者枠だと、仕事のノルマが一般就労ほど厳しくないことが多いです。ただ、その分、給料は低め。時々、手帳を取るデメリットを心配する方もいますが、会社で働くという面からすると、給料面以外はほぼないと思われます。もちろん、手帳を持っているからといって、絶対に障害者枠で働かなければいけないというわけでもありません。しいてデメリットをあげるとすれば、生命保険への加入や住宅ローンを組むといったことの審査が厳しくなる可能性があります。ただ、私の経験上、それで揉めたという話は患者様から聞いたことはありません。
障害年金には障害基礎年金と障害厚生年金があります。細かい違いは市役所などにお尋ねください。初診日から1年半たっていることが条件の一つになります。ただ、時々、「5年前に1度だけ他のメンタルクリニックに受診した。もう既にそこから1年半たっているからすぐ年金の診断書を書いてほしい」と初診でおっしゃる患者様がいますが、当院ではすぐには書いていません。おそらく他院でもそうだと思われます。やはり診察して、最低半年~1年は経過を追わないと書けないことが多いです。さて、どのような方が年金の対象になるのでしょうか?とてもざっくりした私見を述べると、「働けない人」が対象になります。例えば、年金1級の人はどのようなイメージ(あくまでイメージです)かというと、「精神科に入退院を繰り返し、最近、入院になってないだけでも、本人からすると十分に調子がいい。仕事なんて本人も家族も医者も一切考えたことすらない。」というような方々です。もちろん1級が一番重いです。知的障害なら、「知的障害が強く、ほぼ意味のある疎通ができない」方々です。2級は「精神科には過去に入院したことはあるが、1~2回だけ。家では落ち着いて生活できているけど、症状が強くて、外出や家事をするのも精いっぱい。仕事なんてとてもできない」という方々です。病状が安定せず、家族の援助なしには日常生活もやや困難です。3級は「仕事は何とかできる。バイトや正職員の入職時の面接はパスできる。ただ、仕事や人間関係のストレスがちょっとでもかかると、すぐに調子が悪くなって、職場に行けなくなり、仕事が長続きしない。」という方々です。繰り返しますが、あくまでイメージです。年金はもちろんお金をもらえることがメリットなのですが、デメリットとしてその分、申請が煩雑です。医師が書く診断書についても病状についての記載スペースが多く、作成に時間がかかります。また、過去、受診した医療機関からも情報を得たりする必要があります。一人で難しい場合は、家族や市役所の人にサポートしてもらいましょう。当然ですが、病状はあるがままを書くことになります。最終的な年金の等級などの判断は、行政になります。以上のように年金は患者様、医師も共に大変なので、軽症な場合は、私の方で「申し訳ないが、貴方は軽症だから、現時点では年金はまず通らないと思う。だから書かない。」とはっきりお伝えするようにしています。
今回は、以上です。第8回の休職の診断書の時と同様に、ちゃんと当院の指示通りに定期的に受診をしていない方については作成を断りますので、ご注意願います。
第9回です。うつ病や適応障害で退職をするときについて書いていきたいと思います。どちらの病気でも、うつ状態になり、気分が落ち込みます。そのようなときに、「とても今の職場ではやっていけない。自分なんていらない存在なんだ。自分がいると迷惑になる。辞めるしかない。」と、退職を考える人が多いです。基本的にはそのようなとき、私は待ったをかけます。その理由を説明していきます。
すぐに退職してはいけません。なぜなら、うつ状態になると、思考がネガティブになり、上記のように、「自分はダメ人間で、職場で迷惑をかけている。辞めるしかない。」と考えがちになるからです。それは真実なのでしょうか?結論から言うと、ほとんどの場合、間違いです。うつの治療をして、ちゃんとよくなった後に考えると、そのようなネガティブな思いは消えていることがほとんどです。実際、私の経験上は、うつ状態ですぐに退職してしまって、うつが治ってから、「今考えると辞める必要なかったのに。本当はいい会社だったのに。」と嘆いている人は複数会ったことがあります。そのような悲劇を防ぐためにも、すぐに退職というのは厳禁です。まずは治療に専念しましょう。
しかし、例外のケースももちろんあり、私の方から「それはすぐに退職してもいいのでは?」と伝える場合もあります。そもそも、会社がブラック企業な場合です。具体的に例をあげましょう。例えば、「入職して研修が始まったけど、上司の口調が荒すぎる、あたりが強い。既に研修に来なくなった人もいる」などの場合、先が思いやられますね。もちろん、その会社がブラック企業ではない可能性もなくはないですが、研修でそのような感じの場合、だいたいの場合、本当の勤務になっても、会社の雰囲気は変わらないことが多いです(複数の患者談)。私もある意味、児玉クリニックの経営者なので、経営者の理念はかなり部下まで浸透すると考えています。研修は厳しめに、という理念があるとすれば、それは「厳しめの研修すらついてこれない人はうちの会社には要らない」というメッセージではないでしょうか?そうなると、経営陣も厳しめの人を研修担当に任命しますよね?パワハラする上司も同様です。中には、パワハラで下についた部下がどんどん休職したり退職したりする上司がいます。しかし、その上司を昇進させる決定をした、もっと上の立場の上司がいるはずなのです。更に、その上司の上司を昇格させた人物もいるはず。つまりは、突き詰めて極論すると、会社で起きていることは全て社長の責任なのです。なので、私はパワハラを受けている方には「他の部署の上司やそのパワハラ上司の上司に相談しなさい。それでもだめなら、もっとうんと立場が上の人に直接相談しなさい。それでもだめなら、残念ながらその会社はあなたを守る気が無いのではないか」と伝えることが多いです。もちろん、患者様本人が些細な注意を「パワハラだ!」と言っている場合もあり、本当のところは誰にもわからないのですが・・・。
退職やむなしなケースのその2は、うつ状態がよくなったすっきりした頭で考えたうえで、出した決断の場合です。うつ状態がひどくて、会社に行こうとしても涙が出て、足がすくんでしまい、休職になった人がいるとします。そのような方が、自宅療養し、抗うつ薬を飲み、徐々に改善してきたとしましょう。既に外出もできるようになってきているし、趣味のジョギングも週5日ちゃんとできており、億劫な感じも日常生活で感じることはなくなってきています。このように、もう既に復職OKだろう、と医師側も判断するような状況になってきました。しかし、そのような状況で、私が「そろそろ復職してもよさそうですね」と伝えた時に、患者様が「いろいろ考えた末、退職することにしました。やっぱりあの仕事は私には向いていません。」とおっしゃっている場合、それを「そんなことはない。あなたはあの仕事には向いている」という権利は私にはありません。本人が「治った状態の本来の脳」で考えた結論であれば、それは本人の意思を尊重すべきです。
今回は以上になります。再度言いますが、うつ状態になったからといって退職をすぐに考えるのはご法度です!まずは、ちゃんと治療してネガティブモードから脱出しましょう。
第7回です。今回はうつ病や適応障害の診断書について説明していきます。以下の記載はあくまで当院の場合、なのでご了承ください。当院に受診し、うつ病や適応障害と診断された場合、診断書を書く場合があります。ほとんどの場合、職場への診断書です。一番多いのは休職の診断書。その次が、職場にとりあえず今の診断名だけを伝える目的の診断書です。
とりあえずの診断書の場合、例えば「落ち込み、不安などの症状がみられ、うつ病と診断する。当分の間、当院への受診の継続が必要である。」と書きます。これに続き、「職場環境の調整が必要である」と書くこともあります。診断書というのは大変デリケートなものです。時々、患者様から診断書に「パワハラがある旨を書いてほしい」「異動が好ましいと書いてほしい」と頼まれることがありますが、私の場合は断っています。それは、以前も書いた通り、パワハラかどうか決めるのは私でなく、会社の調査委員会や裁判所が決めることです。また、異動が好ましいと書いたときに、職場が困ってしまうことがあるからです。会社によっては、ギリギリの人数で現場を回していることもあり、容易には異動ができないことも多いのです。そこで、「異動が必要」と書いてしまうと、最悪の場合、「この職員は精神科医に自分に都合のいいように診断書を書いてもらった」「たんなるワガママ」という印象を与えかねません。長期的にみて、患者様に不利益になることがあるのです。これは、私は産業医の経験があるので、クリニックからの診断書を複数見た経験からきています。結局のところ、復職が近いときに、会社と相談して、元の職場がいいのか、異動するのがいいのか決めていくことが望ましいと思われます。
うつ状態が強く、休職が必要な場合、診断書に「4週間の自宅療養を要する」と記載します。先ほどと同様に、「パワハラがある」「異動が望ましい」とは書けません。基本的には休職中の方は2週間おきに受診していただくことが多いので、2回に1回のペースで休職の診断書を作成することが多いです。
さて、治療のおかげでよくなった場合、復職の診断書を書くことになります。「落ち込み、不安、などの症状は治療によって改善している。復職可能と判断する。」などと記載することが多いです。時々、「会社側から『〇月〇日から勤務可能』と書いてほしい、と言われた」と患者様から頼まれることがありますが、私は断っています。医師が勤務可能と判断したなら、極端な話、その日の内から働いていいという意味で作成しています。例えば今日が4月1日だとして、診察で、よし、もう治ったね、復職OKですね、となったとしましょう。そこで、例えば、会社の都合でキリがいいから、「4月9日の月曜日から復職可能と書いてほしい」と言われたとします。では、4月1日にそのような書類を書いた場合、4月2日~4月8日はどうなるのでしょうか?調子がよくて4月1日の時点で医師が働いていいとお墨付きを与えたのに、4月8日まで休む必要性とは??私はそこに矛盾を感じます。内科に行き、熱が下がって、復職する際に「会社側の都合で本当は4月1日に熱が下がったけど、4月8日まで熱が出たことにしてもらって、働けるのは4月9日からということにしておいてほしい」とはならないですよね。冷たい言い方ですが、私はあくまで、医師なので病状が治ったか?働けるのか?だけを記載して、いつから働いてもらうのかは会社側に判断してもらうようにしています。そのために産業医や人事部や上司がいるのですから。
特に休職の診断書を書く場合、2週間おきの受診が必要と書きました。診断書を書く際の条件は、「医師の指示通りに受診していること。治療に協力していること」です。時々、受診が不規則なのに、診断書だけ欲しがる方がおり、そのような方には診断書を断ることが多いです。建前上、医師の指示通りちゃんと受診し、治療にも主体的に参加している、なのにまだ治らない、だから休ませてほしい、というスタンスであるべきです。
今回は以上になります。全体的に説教がましくなってしまい、申し訳ありません。ただ、とても重要なことなので、ご理解いただけますと幸いです。
第7回です。難治性うつ病について書いていきます。難治性の定義は様々ですが、一般的な治療行っても30%はうつが治らないと言われています。中には、本当に難治なうつ病の方もいます。しかしながら、実は見かけだけ難治なうつ病に見えても、本当は違うということも臨床上はよく経験します。典型的なうつが良くならない原因などについて書いていきます。
どういうことか解説しましょう。簡単に言うと、躁うつ病や甲状腺の病気やステロイドなど精神的な副作用のある薬をほかの科から出されている場合などです。躁うつ病は、実は診断の難しい病気です。精神科に受診してから、数年たってやっと躁うつ病と診断される人も珍しくありません。躁状態は、うつ状態と違って、自覚的にも他覚的にも気づかれにくいのです。うつ状態の時は「落ち込んでいる」「元気がない」「食欲がない」「顔色が悪い」「仕事のパフォーマンスが下がる」など、比較的分かりやすいのですが、躁状態の時は、「おしゃべりすぎる」「(いきなり弁護士を目指す、起業して金持ちになる、など)言っていることがでかくなる」「服装が派手になる」「金遣いが荒くなる」などの症状が出て、これがわかりにくいことが多いのです。まず、躁状態の時に、他人から患者様をみたときに、「ん?普段より元気すぎないか?ちょっと変だぞ」と思っても、よほど躁状態がひどかったり、もともとかなり親密な関係でないとなかなかそのことを本人に指摘できません。さらに、患者本人としても、躁状態の時はテンションが高くなり、「この元気があるときこそが本来の自分の状態なんだ!」と思い込んでしまい、なかなか自分では気づきにくいという特徴があります。また、以前書きましたが、甲状腺の病気は、気分のムラが出ることが多く、うつ病と間違われることもあります。もちろん、抗うつ薬やカウンセリングは効かず、甲状腺の専門医に受診しないことには治りません。
これはどういうことでしょうか。簡単に言うと、酒、他の科の治療薬が原因のこともあるということです。酒はうつ状態の人には厳禁です。何度も書いているように、酒は不眠を起こします。さらに、酒は化学物質ですから、精神科の薬と相性が悪く、薬の効果が出にくくなります。また、膠原病などでステロイドを飲んでいる人もいます。ステロイドだけではなく、副作用でうつ状態になる薬がいくつもあります。ただ、その薬を中止できるのかというと、命にかかわる病気のこともあり、難しい問題です。私は精神科だけでなく、てんかんをよく診ているので、抗てんかん薬であるレベチラセタムやペランパネルで気分が落ち込んでいる人をよく見ます。別の抗てんかん薬に変えると気分が改善することもよく経験します。患者様や家族に「この薬を飲んでからイライラや落ち込みが始まった、ということはないですか?」と聞くと、原因が判明することがあります。
まさかと思われるかもしれませんが、処方箋通りに薬を飲んでいない人は意外と多いです。私は「ちゃんと飲み忘れなく飲んでいますか?」と毎回毎回診察で確認するようにしています。医師は「患者さんは当然処方箋通り飲んでいるだろう」と思いがちですが、全然そんなことはないのです。それでは治るはずのものも治らなくて当然です。飲み忘れがあったとしても、せめて2週間に1回ぐらいにしてほしいところです。もちろん理想は飲み忘れゼロですが、何事も完璧主義だとうまくいかないので、できるだけ飲めるようにしましょう。高齢者の方には「お薬カレンダーを使うといいですよ」と伝えることもあります。
今回は以上になります。
第6回です。今回、心療内科と精神科の違いについて説明してきたいと思います。最初に言っておきますが、私は「精神科医」です。では、なぜ、当院に限らず、心療内科も標榜しているメンタルクリニックが多いのでしょうか?
厚生労働省のホームページによると、「心療内科とは緊張やストレスなどの心理的な影響が原因で起こる身体の疾患(心身症)を従来の身体的な治療のみならず、併せて心理面での治療やケアを行うことを目的とした心身医学を母体とする診療科です。」と書いてあります。簡単に言うと、体の病気で精神的なストレスも関連している病気ということですね。さらに、「診療する病名は過敏性腸症候群・潰瘍性大腸炎・機能性胃腸炎などの内科疾患からがん患者の緩和ケア、腹痛・頭痛・腰痛・顔面痛などの慢性疼痛、ストレスが関与する虚血性心疾患や動悸、肥満症、偏頭痛、めまいなど多岐にわたります。」と最後に記載されています。なので、本来は内科の先生が診ている領域です。実際に、心療内科専門医の受験資格を調べてみると、このブログを書いている現在、満たすべき条件の一つに「申請時において日本内科学会認定内科医(あるいは総合内科専門医)または、新内科専門医の資格を有すること」とあります。もちろん、私も心療内科専門医資格は持っていません。ただ、上記のような症状は精神科疾患と共通する点が多く、当院でも、過敏性腸症候群、ストレスによる慢性疼痛や動悸やめまいは、よく診ています。
精神科とは、当たり前ながら精神疾患を診る科です。統合失調症、躁うつ病、うつ病、不眠症、不安障害、拒食症、などを診ています。私もこのような「The精神疾患」を長年研修し、経験を積んできました。当院に受診されている方も大部分が精神疾患を持っています。なので、一般的にはメンタルクリニックなどで、精神科、心療内科と標榜していても、診断や治療などやっていることはほとんど精神科なんですね。
では、なぜ心療内科を標榜している精神科クリニックが多いのでしょうか?それは、単に「そのほうが患者が来そうだから」という経営面ではないと私は思います。以下、私の持論です。昔から言霊(ことだま)という用語があるように、名前というのは非常に強い力を持っています。簡単に言うと、「心療内科」の方が「精神科」よりも言葉の持つイメージがマイルドだからですね。残念ながら、患者様の中には精神科に対して、偏見が強い方もおられます。本当は、うつ、不安などで苦しんでいるのに、「精神科に受診しているなんて周りには言えない」と考えて、受診できない人も多数いるのではないか、と想像しています。これまでに本人が受診したくても、家族や友人が「精神科なんて行ったらダメ。病名付けられて、精神病患者扱いされるよ」と言われてなかなか受診できなかったとうケースも数多く経験しています。内科や外科と違い、「調子が悪いから病院に行く」という当たり前のことが、精神科になったとたん当たり前にならなくなってしまっている。そのような状態を少しでも避けるために、心療内科も標榜しているクリニックが多いのだと思います。実際に、科にかかわらず、どんな病気も軽症のうちに治療した方が治りが良いです。話は飛びますが、てんかんという病気がありますよね。わたしはてんかん専門医を持っています。てんかんは漢字で書くと、癲癇と書きます。癲には「狂う、気が違う」、癇には「ひきつけ」という意味があります。この言葉のルーツは昔の中国の医学書にあるのだそうです。今の時代だと、非常に差別的ですよね。なので、てんかんと平仮名で表現しているのです。もしかしたら、そのうち、てんかん自体も病名が変わるかもしれませんね。精神分裂病→統合失調症、痴呆症→認知症のように。
今回は、以上になります。
第5回です。前回、適応障害の治療や対応について書きました。今回は、休職が必要になった場合、休職中に何をすればいいかを書きたいと思います。まずは、前回は上司のパワハラにばかりスポットを当ててしまったので、簡単によくあるその他のパターンにも軽く触れてみます。
同僚から嫌がらせを受けている場合はどうでしょうか?これも実は微妙な話で、どこまでが嫌がらせで、どこまでが単に気が合わないだけなのか、線引きが難しいです。前回と同様、まずは正直に上司(または学校の先生)に言ってみることがよいかと思われます。
この場合はほとんど、私ができることはあまりないのが実情です。明らかなDVなどの場合は、警察に相談するのが望ましいと考えますが、下手に精神科医が口出ししていい領域ではないと思います。ただ、そこまでひどくはないけど、配偶者のこういうところが嫌で悩んでいるというレベルの方もおられますので、正直に「直してほしい」と伝えることが重要かと思います。ただ、こればかりは伝えてみてどう転ぶのか分からず、難しいところです。中には、配偶者には言い出せず、薬を飲んで我慢している患者様もおられます。正解はない難しい問題です。
さて、話を本題に戻します。前回も書いた通り、職場を休職したら、まずは「ゆっくりと休む」ということが重要です。調子が悪くて、何もやる気が起こらない場合、一日中家でごろごろしていても仕方ありません。ただ、そのようなレベルの方にはすでに抗うつ薬を処方してことが多いです。薬が効いてきて、または、薬なしで休養だけで回復してきた場合、次にやるべきことは、外出です。本人が行きたいところならどこでも構いません。まずは、家の周りの散歩から始めてみることをお勧めします。徐々に近所のコンビニやスーパーなど歩く範囲を広げてみるとよいでしょう。他にも、図書館、公園、遊園地、ショッピングモール、カフェ、映画館、動物園、など、どこでも構いません。足が悪いなどの理由がある方の場合は、家にいても構いません。ただ、本人の体の許す限り、やはり体は動かしたほうがいいです。家事を手伝うことを勧めることが多いです。とにかく、何もせずに家でずっとダラダラするというのは良くありません。昼夜逆転のきっかけにもなるので、昼間はできるだけ活動してもらうことを勧めます。話はずれますが、よく休職してすぐに、または初診の時に「退職したい」と訴える方がいます。私は、これに対して、「今すぐには判断しないように。今はうつ状態で、ある意味頭が麻痺している状態であり、正常な判断ができない。うつが良くなってから、すっきりした頭で考えて、退職したいのなら止めはしないが、とにかく今は結論を先延ばしにするように。」と説明しています。
家族は患者様に対して、どういう態度で接すればいいのでしょうか?私は「普段通りでいい」と伝えています。下手に気を使ったりする必要はありません。ただ、「早く復職しないと」などと焦らせたり、本人を落ち込ませるような発言は控えてほしいと思います。散歩に付き合ってもらうと助かります。
徐々に元気が出てきたら、外出の回数を増やしていくことを勧めます。私の場合、復職の条件として、「生活リズムが整っていること」「週5日外出を安定してできていること」をあげることが多いです。当院に受診する方のうち、ほとんどの方が休職する前の段階では、「週5日、40時間以上」働いています。ということは逆に言うと、休んでいる段階で自分の好きなところに週5日、せめて1日5~6時間は外出できる気力、体力が無いと、とてもではありませんが復職はできません。復職したら、当然ですが仕事をしなければならず、仕事には相応の責任が伴いますので、もっときつい週5日の外出が待っているわけですから。
今回は以上となります。
第4回です。今回は適応障害と診断された場合、どのような治療をしていくのか、について書いていこうと思います。適応障害は、以前書いたように、不安、落ち込み、不眠、などの症状がみられるのでしたね。結局は、適応障害とうつ病は似通っている部分もあるので、落ち込みに対しては抗うつ薬、不眠に対しては睡眠薬といった具合に対症療法(症状をとりあえずとる治療)になることが多いです。よくあるパターンをあげてみました。
仕事が原因と言っても、いろいろあります。上司のパワハラや同僚とうまくいっていない、といった人間関係のこともあれば、職場の人間関係はいいのに単に忙しすぎて、家に帰るのが24時頃になるといったこともあります。もちろん、仕事が原因と患者様も主治医も思い込んでいるだけで、実は全然違うところに原因があることもあります。稀ですが、以前書いたように甲状腺の病気だった、ということもあります。ここでは、便宜的に仕事が原因と表現しましたが、100%仕事だけが原因で適応障害とは言い切れないことをご了承ください。上司のパワハラ(といっても本当にパワハラレベルなのか?については私でなくて、会社の調査委員会や裁判所が決めることなのですが)が原因の場合、私なら「上司の上司に相談しましょう」と伝えています。会社によって、本当に対応は様々です。「すぐに動いてくれてパワハラ上司に注意が行き、パワハラがやんだケース」「注意はされたが、パワハラが変わらないケース」「上司の上司が全く動いてくれないケース」などです。ただ、会社の大きさにもかなり影響され、例えば、従業員数人だけの会社で社長のパワハラがひどい場合は、こちらとしても手も足も出ません。正直に社長に嫌な思いをしている旨を伝え、それでも改善が見られないときは転職するしかないように思えます。最近は、だいぶ世間がパワハラや長時間労働に敏感になっているので、大きな会社ほど、そこが徹底されているように感じています。診察をしていると、中小企業を中心として明らかなブラック企業を疑わせる会社も見受けられ、なかなか対応が難しいこともあります。長時間労働の場合は、やはり上司に正直に辛いことを伝えるべきでしょう。上司の反応はこれまた様々。聞いてくれる人、無視する人、逆に説教する人もいます。あまりに落ち込み、不安が強くなり、出社できないレベルと判断される場合は、休職の診断書を書くこともあります。
休職するほど調子が悪い場合、落ち込みが強く、抗うつ薬が必要になるケースが多いです。まずは、ゆっくりと休息をとることが必要です。パワハラ上司や長時間労働から解放されて、多くの方が多少は改善します。しかし、それだけで完全に病状がよくなり、復職までこぎつけられる人は稀です。医師により、やり方は様々でしょうが、私の場合は、休職して1か月すぎても落ち込みや意欲低下がよくならない場合は、抗うつ薬を勧めることが多いです。当然、会社側も休職を認める際、「休んでもいいから早く治療して良くなって復職してね」という暗黙の了解があります。中には薬に抵抗が強い患者様には、当院ではやっていませんが、他院のカウンセリングを勧めることもあります。ただ、「調子が悪い。医師が抗うつ薬が必要と判断している。でも、薬は飲みたくない。カウンセリング通うのも嫌だ。でも、具合が悪いから休みは延長してほしい。」といった状態が長続きしてしまうと、膠着状態になってしまい、治療がうまくいきません。休職中に、最初のうつ状態がひどすぎる状態の時を除き、患者様にも何らかのアクションが必要になってきます。
今回は、適応障害と診断された以降の対応について書きました。休職中の過ごし方や治療についてはまた別の機会に書いてみようと思います。
第3回です。今回は、体の病気などが原因の症状について説明してきます。精神疾患のほとんどは脳に原因があると言われています。ドーパミンやセロトニンなどの仮説がありますが、あくまで仮説であり、本当のところはまだ解明されていない部分も多いのです。体が原因の場合、まさかそれが原因とは思わず、不眠やうつ、イライラなどで精神科に受診し、後から体の病気が原因だったとわかるケースを時々経験します。代表的なものだけ、今回、紹介します。
甲状腺の病気は、イライラ、動悸、不安、落ち込み、倦怠感などの症状が出ることがあり、これはうつ病、不安障害、パニック障害などの症状と共通している部分が多いのです。なので、以上のような症状がある場合には、当院では、甲状腺ホルモンを測ってみることがあります。実際に、以前通っていた精神科では、うつ病と診断されており、複数の抗うつ薬が無効で、落ち込みが続いていた方に、当院にて、甲状腺ホルモンを測ってみたところ、甲状腺機能低下症(橋本病)を疑わせる数値だったことがありました。当院では簡単なホルモン雌しか検査できないので、近くにある甲状腺の専門医に紹介状を書き、受診してもらったところ、甲状腺機能低下症と確定診断され、甲状腺の薬ですっかり元気になりました。もちろん、抗うつ薬はその後中止しましたが、調子が良いまま経過され、無事、当院での治療は終了となりました。当院では、おおよそ年に1~2人はこのような方が見つかります。精神疾患と甲状腺の病気は使う薬がまったく違うので、これは侮れません。
寝ているときに、いびきをかき、さらにそれがひどいと、睡眠中に無呼吸を起こす病気です。なぜ精神科と関わりが深いというと、睡眠時無呼吸症候群がよくうつ病と合併するからです。また、「夜にちゃんと寝ても、昼間眠くして仕方ないんです」と訴える方の中に、睡眠時無呼吸症候群が見つかる方もいます。なので、当院では、いわゆるメタボ体系の方や抗うつ薬を複数試しても治りが悪いうつの方には、一度睡眠時無呼吸症候群が隠れていないか、専門病院で診てもらうように勧めることがあります。当院の近くに「すなおクリニック」というメンタルクリニックがあり、そこが睡眠疾患を多くみているので紹介状を書くことが多いです。もちろん「大宮 睡眠外来」「埼玉 睡眠外来」と検索してもらって、見つかった睡眠外来に受診してもらっても構いません。捕捉ですが、睡眠時無呼吸症候群があると、ベンゾジアゼピン系という精神科でよく使われる睡眠薬を飲むと、かえって睡眠時無呼吸が悪化してしまうこともあるので、注意が必要です。
以前も書きましたが、アルコールは不眠を悪化させます。一般的に「寝酒」と言って、酒を飲むとよく眠れると思われがちですが、これは間違いです。確かに、寝つきは少しは良くなるでしょう。しかし、その後の睡眠が浅いところで推移しがちになり、途中で目が覚めることが多くなり、睡眠の質は結局大幅に下がってしまうのです。また、酒はうつも悪化させます。アルコールはアセトアルデヒドという化学物質であり、脳に作用し、うつを直接的に悪化させます。そればかりか、アルコールは精神科の薬との相性が悪く、せっかく処方した薬の効果が下がってしまいます。なので、私の場合、特にうつ病の方には「酒を飲むと、睡眠は悪化するし、直接的にうつを悪化させるし、せっかくの抗うつ薬の邪魔もするし、いいこと一つもないですよ。治りたかったら、まずは数か月の間は断酒するか、無理なら酒を極力減らしてください」と説明しています。中には「これまでの先生からは、そんなこと言われなかった」と驚かれる方もいますが、当院では少しでも良くなってもらう確率を高めるために、そのように勧めています。
今回のブログは以上になります。精神科は奥が深く、意外なことが症状の原因であることもあり、やはり医師としてもやりがいのある仕事です。
第2回です。今回は、精神科や心療内科、いわゆるメンタルクリニックにはどのようなときに受診するべきなのかを書いていきたいと思います。メンタルクリニックには様々な症状で患者様が訪れます。一番分かりやすいのが、不眠、不安、落ち込み、などでしょう。精神的な症状が出る原因は様々です。明らかな原因がない場合もありますし、会社のストレスや長時間労働、学校でのいじめ、体の病気、などが原因の時もあります。例えば、会社で長時間労働が続けば、誰だって辛いですよね?それが原因で、うつ状態になってしまう人も珍しくありません。そのような人には、クリニックを受診してもらいます。症状が強ければ、私の方から診断書を書いて、休職したり、業務負荷を取ることが望ましい、などと書くこともあります。ただ、患者様一人一人により、状況は様々。「会社を休みたくない」と主張して譲らない人もいれば、私が診察して「会社を休むまではないかな」と思っても、「会社を休みたい」と主張する人もおられます。その場で、その人にあった助言や対策をできるだけしていくことになります。
また、不眠一つとっても、原因は様々。意外と多いのは、酒を飲みすぎて眠れない人です。意外かもしれませんが、酒は睡眠に逆効果なのです。私は昔、成増厚生病院のアルコール依存症の専門病棟で働いていたことがあります。皆さん、見事に入院当初は不眠を訴えます。これはアルコールの離脱症状も原因の一つかと思われます。そして、不思議なことに入院して断酒を2週間ほどしたときに、今度は徐々に不眠が改善していくのです。私も患者様には「眠りたいなら、酒は盆暮れ正月、冠婚葬祭、久々の友人と会った時だけにしてください」と伝えます。それでも、飲みたいという人には「飲まないに越したことはないですが、2週間に1回ぐらいならギリギリOK。よくなりたかったら酒はとにかく減らしてください」と伝えます。また、若い人、働き盛りの人だと、コーヒーを飲みすぎたりして、カフェインを取りすぎている人もいます。まずは、カフェインを減らさないと睡眠薬もなかなか効きません。
不安を訴え、受診される方も非常に多いです。原因は様々。原因がなくても、なんとなく不安が止まらなくなってしまった人もいれば、明らかなきっかけがある人もいます。原因があれば、その原因から離れることで落ち着く場合もありますし、家族からのDVなど、すぐには解決できない悩みを抱えている人もいます。その場合、薬の助けが必要になるかもしれません。また、不安といっても、何となくの不安が1日中続く人もいれば、強度の不安が30分ほど続く、いわゆるパニック発作が出る方もあり、やはりその人それぞれで薬や助言が違うことが多くあります。
例外として、例えば、「お前を殺すぞ」という幻聴が強くて、家にいるのが怖くて、夜中に家を飛び出し、公園で独り言を言いながら、歩き回っているところをパトロール中の警察に保護された、だとか、死にたい気持ちが強すぎる、死ぬことばかり考えてロープを買ってきて、首をつってみたが、苦しくて死ねなかった、などという場合があります。このような場合には、精神科の病院を紹介し、場合によっては入院をしていただく場合もあります。私は精神科医なので、総合病院の救急部や循環器内科、脳外科の先生のように身体の面で生死の境をさまよう人は診察してきませんでしたが、精神の面で生死の境という方はたくさん診察してきました。もちろん、そこまで重症になるまでに治療がうまくいくようにできるだけ手は尽くすのですが。。。
適応障害とは、教科書的には「人間関係、経済的問題、身体疾患などに伴うさまざまな心理社会的なストレス因を明らかな契機として、反応性に情動、認知、行動の各側面にさまざまな症状が現れ、生活、学業、職業に適応不全の状態が一定期間持続し、ストレス因がなくなるかその影響が小さくなれば軽快するという特徴を持つストレス関連精神疾患である」と記載があります。
私も自分でもこれが何を意味しているのか完璧にはいまだに理解できていません。
これを私なりに解釈してみます。私なりに、適応障害とは、要は、「何か嫌なこと、辛いこと、ショックなことがあって、それに対して、精神症状が出ている状態」と考えています。嫌なこと、辛いこと、ショックなことことして、例えば、「上司や同僚からハラスメントを受けた」「単純に仕事が忙しくて体も心も疲れがたまってきた」「夫婦関係がうまくいかずストレスが溜まっている。離婚の危機である。もしくは、実際に離婚してしまった」「親の介護で疲弊している。または、長年介護してきた親が急に亡くなり生き甲斐が無くなった」などがよく聞かれる訴えかと思います。また、高校生だと「友人の裏切りにあった」「先生と合わない」「成績が下がってきた」「親とうまくいっていない」などですね。そのようなストレスがあったがあれば、人間誰でも落ち込んだり、不安になったりするものですよね?でも、ほとんどの方は時間とともにそのような問題を乗り越えられます。ただ、あまりに負荷が強かったり、本人側の問題で疲れがたまっていたり、もともと傷つきやすく不安になりやすい性格だったりすると、様々な症状が続いてしまうことがあります。様々な症状とは、簡単に挙げると、不安、落ち込み、情緒不安定、などです。場合によっては、イライラして暴力的になってしまったり、引きこもったり、死にたくなってしまったりする人もいます。
ここまで読んだ方は、「うつ病とどう違うのか?」と思った方もおられると思います。私自身も実際の診察上では、厳密には区別しないことも多いです。ただ、適応障害には必ず原因となる、または原因と推測されるようなストレス因があります。うつ病の場合、ストレス原因がなくても、うつ病を発症する方もおり、一概には言えません。ただ、出現する症状は落ち込み、不安、などの共通点も多く、治療も似通ったものになります。まずは、適応障害だろうが、うつ病だろうが、「ゆっくり休むこと」です。休むというのも、色々あります。完全に休職するのも手ですし、上司に相談して仕事を減らしてもらうか残業を免除してもらうのもいいでしょう。もちろん、上司が厳しくて、言い出せない、却下される、という話も聞きます。どうしようもないときは休職やむなしと思うケースもあります。患者さんによっては「私が休むと他の人に迷惑がかかるので休めない」とおっしゃる方もいます。私から言わせると、それはほぼ間違いで、本人が休んでも大体の職場というのはなんとかなります。もっと言うと、適応障害などで休職者が出た時に、人員補充するなど、なんとかすることが上司の仕事でもあると私は思います。その分、上司は患者さんより多く給料を得ているわけですから(笑)。そして、不思議なことに経営者の方は、「倒産した」「共同経営の人に裏切られた」など特別な場合を除いて、あまり適応障害になりません。おそらくですが、経営者のほうが、自分の働き方を自分で選べるからだと、考えられます。私はいつも、小学生の時に、先生に聞いた話を思い出します。「ある国の軍隊を二つのチームに分けて行進の訓練を行った。一つのチームには目的地やあとどの位で到着するのかを教えずに、もう一つのチームには教えた。教えられなかったチームのほうが脱落者が多かった」という話だったと思います。やはり、自分が今やっている仕事が会社、ひいては社会にどう役に立っているのかが分かりながら仕事をするのと、何となくやらされるのでは、疲れの度合いが違うのかもしれません。
こんにちは。児玉クリニックの院長の児玉智博です。現在、当院には私しか医師が勤務しておりません。私の精神医療に対する考え方など色々発信できればと思い、今回、ブログを始めさせていただきました。
一部、当院のホームページと記載が異なったりする点もあるかとは思いますが、ブログでは正確性よりも、私のこれまでの医師としての経験に基づき、多少の主観も交えた内容で書いていこうと思いますので、ご了承ください。また、医学の進歩の速さは近年すさまじく、ブログの内容(ホームページの内容も)が時代と共に古臭くなっていくこともあり得ます。その時には、また、少しずつ、訂正などしたり、新しい記事を書ければ、と思っておりますので、どうぞお付き合いください。
当クリニックビルの点検停電のため、
一時予約システムの利用ができなくなります。
期間:10月9日(火)の17時以降~10月10日(水)の9時まで
皆様にはご不便をおかけしますが何卒宜しくお願い致します。
11月2日(土)は研修のため臨時休診とさせて頂きます。
ご不便をおかけしますが何卒よろしくお願いいたします。
7月23日(火)は講習会参加の為臨時休診とさせていただきます。
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夏季休診のお知らせです。以下の日程にて夏季休診とさせて頂きます。
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ご不便をおかけしますが何卒よろしくお願いいたします。
いつも当院をご利用いただきありがとうございます。
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当院から一番最寄りの有料駐車場が11月15日(水)までご利用ができなくなっているため、
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